チーム全員を巻き込む目標管理のコツ

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目標管理を機能させることの重要性

目標管理とは、単に数字や一時的なゴールの達成を目指すだけではなく、社員全員が組織の未来像を共有し、それに向けて主体的に行動するための仕組みです。目標管理を正しく機能させて活用すれば、社員の「やりがい」や「成長意欲」を引き出し、組織としての成果を最大化できます。

では、どうすれば全員が一体となって目標に向かえるのでしょうか?
この記事では、その具体的なコツを紹介します。

目標とノルマの違いを認識する

例えば、「月間で新規顧客開拓10件を達成しなさい」というノルマ管理と、「新規顧客を開拓するために自分たちでプランを考えよう」という目標を与えられた場合、それぞれに対する取り組み方が大きく異なります。後者のほうが社員のモチベーションや創意工夫を引き出すことができるのです。これが、目標とノルマの違いになります。

  • ノルマとは

    課せられた目標を達成することが目的となっていて、達成できない場合にプレッシャーが伴います。

  • 目標とは

    達成すべきゴールとその状態を明確にし、達成するために社員が主体的に行動することが目的となります。

目標をうまく設定し、目標管理のプロセスを活用することで、社員全員がしっかりとゴールを見据えながら行動に取り組むことができるようになり、組織の一体感を高める事ができます。また、達成感や自己成長感を引き出すことにより、仕事のやりがいを感じられるようになります。

目標を効果的に設定する

目標を設定すれば、社員が自動的に活動して上手く機能するというものではありません。目標をうまく設定し、目標管理のプロセスを機能させるために、特に以下の2点について意識して対応してください。

  • 目標の難易度を調整する

    パーキンソンの法則をご存知でしょうか。一般的には“ある資源に対する需要は、その資源が入手可能な量まで膨張する”というものなのですが、言い換えると、“目標を達成するために、与えられた時間をすべて使い果たそうとする”傾向があるということです。
    この法則を意識し、目標達成に向けて社員が時間を投入することを踏まえた上で、直ぐに終わってしまう簡単な目標に対して時間をかけたり、達成が困難なほど難しすぎる目標に対して時間をかけたりすることがないようにしてください。社員の目標の難易度をうまく調整し、能力が発揮され、成長を実感できる適度な難易度を設定することがポイントです。

  • 明瞭な目標を設定する

    目標は“具体的”であるほど効果的です。だれが見ても分かる目標は、達成できたかできていないかもハッキリしますし、もしも目標が達成できていなかった場合に、どこを改善していけばよいのかも分かりやすくなります。目標設定を通じて、目標を達成するためのサイクルを機能させることができます。
    参考ですが、「売上を増やす」という目標ではなく、「月間3件の新規受注を取る」や「○○製品の売上を前年同月比で10%増加させる」と具体化させると、とるべき行動がより明確になります。

組織全体を巻き込む

目標管理の成功のためには、社員が個々に目標の意義を理解し、自分が掲げた目標に主体的に取り組むことが重要です。そのためには、組織全体で同じように考え、お互いに前を向いて目標の達成のために取り組む環境の構築が必要となります。以下の施策を参考に取り組みながら、チーム、組織、会社全体で目標管理を実行していく方針を打ち出しましょう。

  • 社員の自己成長、仕事のやりがいと組織や会社の方針をフィットさせる

    組織や会社の経営方針について社員にしっかりと伝えましょう。その中で社員とコミュニケーションをとり、それぞれが担う役割の中でどのような目標を設定すれば経営方針に沿うことができるのか、社員の価値観と会社の価値観とを擦り合わせすることが重要です。

  • チーム単位で目標を設定する

    社員の個々の目標設定を包括するような形で実施するボトムアップ型や、経営方針や組織目標をもとにしたトップダウン型のいずれでも構いませんが、チームで目標を設定し、その目標の達成に向けて社員が相互に励まし合えるような雰囲気をつくっていくことも効果的です。

目標を達成するためにサポートする

社員が自ら努力し、能動的に取り組むことは大前提ですが、目標を達成するためのサポートも重要です。個々の目標達成に繋がっていくだけではなく、自己成長や目標達成に向けて会社が支援してくれていることで、“この会社でもっと頑張ろう!”という前向きな動機付けを持って働いてくれる原動力となります。

  • 目標の達成を阻害する要因を取り除く

    目標がうまく進んでいない場合は、目標を阻害している要因を取り除く必要があります。時間的な猶予、マンパワーや予算などのリソースなどが代表的なものですが、言い訳に逃げるのではなく、しっかりと絞り込んで、外部の“どうしようもない要因”ではなく“自分達で対応できる要因”を取り除くための具体的なアクションを実行してください。

  • 経過をしっかりと観察してフォローする

    期初に目標設定して終わりといった管理ではなく、目標の進捗や達成度合い、うまくいってない場合はその要因に関する検討などができる場を四半期や半期ごと等の区切りで定期的に設けて実施することが重要です。もちろん、目標の変更をする場合や、もう一段上の目標にチャレンジする場合も同様です。

目標管理は組織で対応する

目標管理を成功させる鍵は、社員全員が個々の目標の達成に向けて主体的に取り組むことです。会社の経営方針を理解し、組織のあるべき未来像を共有することができれば、その全社的な目標を共に達成していくプロセスに参加していくことができます。

組織でしっかりと目標管理を行うこと、それこそが、目標達成への最短ルートとなります。
「目標設定を全社浸透させたいけど、どんな研修をすればいいのか分からない。」「ワークショップって何をすればいいのか経験が無い。」という場合、ぜひ専門化によるコンサルティングサービスを活用することも検討してみてください。あなたの会社に合った制度を構築することで、社員と会社の未来がより明るいものになるはずです。

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著者

Office Wisteria Gate 代表。経済産業大臣登録 中小企業診断士。
管理系職種の実務を幅広く担当した後、人事に関する専門性の構築と組織マネジメントおよび経営企画業務を経験。人事制度設計、評価制度構築、採用、人材育成等に強みを持つ。製造業、商社、サービス業など幅広い分野で培った経験に基づく“現場がわかるコンサルタント”として企業支援を実施。

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