PDCAサイクルを日常に取り入れる

PDCAはビジネスの現場でどのように活かせばいい?

企業で働く社員の皆様には、日々の成果だけではなく、継続的に成果を上げ続けることが求められています。
しかし、ただやみくもに働いているだけでは安定した成果をあげ続けるのは難しく、成果を出し続けるためには、計画、実行、振り返り、改善のサイクルであるPDCAを活用することが重要です。

PDCAサイクルは、仕事の「質」を高め、成果を安定させるだけでなく、問題解決力を向上させる仕組みです。この記事では、PDCAをどのように実践に活かせば継続して成果を出し続けることができるのかをご紹介します!

そもそも、PDCAサイクルとは?

PDCAサイクルは1950年代に品質管理研究を元に発祥したと言われていますが、現在はセルフマネジメントメソッドの基礎として利用されています。目標や実施事項が明確化され、行動に焦点を当てる事ができ、課題となるポイントや不足事項の把握が容易になるといったメリットがあります。PDCAのそれぞれが示す意味は、以下のとおりです。

Plan(計画)

PDCAの中で最も重要だと言っても過言ではないのが、この計画のステップになります。仕事の成功は、どれだけしっかりとした計画を練られるかどうかにかかっています。このステップでは、具体的な目標を設定し、達成するための段取りを考えます。特に、取り組む内容に対するゴールをどのように設定するのかが重要視されます。なお、ゴールを設定する際には、Why(目的)、What(内容)、When(期限)などを整理し、目標を明確にすることで効果を高める事ができます。

Do(実行)

立案した計画に基づいてアクションを起こす段階です。ここで示す実行というのは、単に作業を進めるだけでなく、進捗状況を積極的に共有し、周囲との連携を図ることで推進力を高めることができます。また、実行の経緯について記録することが、次のCheckのステップに繋がっていきます。

Check(確認)

実行した結果が計画通りに進んでいたかどうかを検証します。検証する際には成果が出ているかどうかではなく、成果と課題を明確にし、次に活かすためのフィードバックを得ることをポイントとして確認します。できるだけ定量的に、数字を根拠にして具体的に判断することが質の良い確認を行うためのポイントです。

Action(改善)

計画と実行の差異を埋める改善策を講じて次の計画に活かします。PDCAサイクルの肝となる部分であり、選択肢を絞り切らず、最善策についてしっかりと考えることが重要です。また、計画について再度進めるのか、中止するのか、延期するのかといった決断をしていくことも重要です。

PDCAサイクルを効果的に進めるために

PDCAサイクルを用いて仕事の効率を上げるためには、タスクを重要度と緊急度で整理することが必要になってきます。限られた時間で最大の成果を上げるために、例えば、緊急かつ重要なタスクを最優先に処理したうえで、その後、計画的に重要度の高い仕事に取り組むことでタスクを効果的に処理していくことが可能となります。

・緊急かつ重要    : 最優先で対応
・重要だが緊急でない : 計画的に実施
・緊急だが重要でない : 他者に任せる
・緊急でも重要でもない: 後回し

仕事をこのように分類しながら、PDCAサイクルを適用していくことで限られた時間を有効的に活用することができます。

PDCAが失敗するパターンを把握しておく

PDCAサイクルは、適用さえすれば何事もうまく進む万能のツールではありません。自分自身でしっかりとサイクルを回しきる、やりきるといった思考が必要であり、タスク処理を他人任せにしていては成果を出し続けることは難しいです。また、それぞれの段階で躓きやすいポイントがありますので、予め認識した上で、PDCAサイクルが失敗して止まらないように気をつけてください。

Plan(計画)

計画の前提となる目標設定が、“形骸化するようなもの”、“実現性の低いもの”になっている場合や、現状分析や現状把握が適切にできていない中で設定されている場合などは仮説と検証のプロセスがうまく働かないため、計画段階で不適切な設計になってしまう事が多いです。地に足のついた目標を設定し、目標達成や課題を解決できるアクションプランとして具体的な取り組みのイメージを持てるかどうかが、PDCA成功のカギを握っています。

Do(実行)

立案した計画に基づいてアクションを起こすため、計画が破綻していると実行するアクションの全てが無駄になります。また、計画が適切に設定されていた場合であったとしても、その計画を無視して“目の前のできる事だけ実行している”ような状況では良い結果に結びつく可能性が低くなります。加えて、プロジェクトなどの長期目標については、計画から逸脱した行動をしてしまうと全体のマイルストーンから見た進捗度合いが測りにくく、結果を検証する機会を失う事になり、検証結果が正しいかどうかも不明になってしまいます。

Check(確認)

検証のための評価指標が抽象的で具体性が無い場合や、組織内部で評価が甘くなってしまうと正しい指摘ができなくなり検証精度が下がってしまいます。PDCAにおけるチェックでは、定量的な視点から結果を判断し、数値的指標を基準として具体的に検証作業を実施する必要があります。また、内部チェックだけで進めてしまうと判断基準の甘さや見逃しが生まれるため、外部の視点から厳しくチェックする事が、正しい改善を導くためのセオリーとなっています。

Action(改善)

改善策を考案したものの、他の業務や時間のひっ迫によって実際に実行せずに放置してしまっている場合、PDCAサイクルが停止してしまいます。また、最適な改善策を捻りだす労力を惜しみ、一つの施策案だけで満足して他の可能性を検討していない場合もタスク処理の質や精度が低下してしまいます。正しく取り組めば最適な改善施策があったとしても行動しなければPDCAサイクルは頓挫します。改善に向け、可能性のあるものは全て試す、思い切って課題自体の見直しにも着手する、途中で投げ出さず実行・検証・評価・再設定を何度も繰り返す。こうした志をもってPDCAを回す覚悟がないと、失敗に繋がります。

一つ一つの仕事に対して主体的に取り組み、成果についてしっかりと振り返りを実行することが、その先に続くさらなる成果につながっていくことになります。

PDCAを使って成果を出し続けましょう

PDCAサイクルを日常業務に取り入れることで、振り返りと改善が習慣化し、安定して成果を出し続けることができる人材になることができます。また、ゴールの確認や段取りを徹底することで、仕事の効率と効果が飛躍的に向上することが見込まれますので、今回ご紹介したポイントを改めて認識したうえで、ぜひ日々の仕事で実践してみてください!

「PDCAの理論はわかったけど、実践的なワークを実施してみたい。」「もう一歩踏み込んで自社向けのプログラムで研修してみたい。」という場合、ぜひ専門化によるコンサルティングサービスを活用することも検討してみてください。あなたの会社に合った研修を実施することで、社員と会社の未来がより明るいものになるはずです。

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著者

Wisteria Gate 代表。経済産業大臣登録 中小企業診断士。
管理系職種の実務を幅広く担当した後、人事に関する専門性の構築と組織マネジメントおよび経営企画業務を経験。人事制度設計、評価制度構築、採用、人材育成等に強みを持つ。製造業、商社、サービス業など幅広い分野で培った経験に基づく“現場がわかるコンサルタント”として企業支援を実施。